このサイトについて

このサイトについて
Photo by Albert Dera / Unsplash

私たちは輝かしい成功や華やかな成功者の物語に囲まれています。スマホをのぞくだけで、キラキラと輝かしいのは見た目だけではない素敵な人々による、華麗な生活や格好の良い生きざまが目に入ります。スマホをしまいごく身近な周囲を見わたしても、親類、隣人、友人、クラスメート、同僚、先輩、後輩、上司など、自分よりはるかに優れ、豊かに生きている人たちばかりに感じられるかもしれません。

できることなら彼ら彼女らのようになりたいと羨んだり、彼ら彼女らにくらべ、なぜ自分や自分のいる環境はこうも劣っているのだろう、惨めなのだろうと比較し、妬んだり、自己嫌悪に陥るかもしれません。同時に、憧れの対象にできるだけ近づくことを目標とする野心は、私たちに日々を生きる動機や活力を与えてくれたりもするでしょう。世の中に溢れ、メディアや噂話で拡散される他者の成功の物語は、日々私たちを惑わせます。

とはいえ、それが大きな成功にしろ小さな成功にしろ、そのような物語の影には、表に出ることのない幾多の失敗が隠れているはずです。なぜなら、人間は成功をするまで、何度となく失敗をくりかえして成長する生き物だからです。また、華やかな成功と同じぐらいに、私たちは他人の失敗にも常に興味津々です。むしろ、他人の失敗を望んだり、それみたことかとあざ笑い、溜飲を下げたりすることのほうが多いとさえいえるのかもしれません。

もっとも効果的な学習法の一つに暗記があります。暗記は、いってみれば、思い出すことに敢えて失敗することで理解に欠けることがらを特定し、記憶の強化を繰り返す方法です。あらゆる練習に反復が欠かせないのは、私たちは失敗を繰り返し、それを修正することをとおしてさまざまなことを学ぶからです。

勉強のみではなく、生き方についても同じことが言えるでしょう。ただし、試験勉強といった範囲の定まった机上の勉強とは違い、人生が私たちに与える課題に規定はなく自由であり、時間には限りがあります。失敗を繰り返し続けるわけにはいきません。

歴史と法則性について、ノンフィクション作家の立花隆さんは次のような言葉を残しています。

歴史というのはやはり、自由意志を持って行動する人間たちが集合して作りあげるものですから。人間は常に失敗を繰り返すものです。個人的失敗と集団的失敗が交錯して織りなされる失敗のアラベスク模様が歴史なのだ、と言ってもいいかもしれません。そういう世界に法則なんてあるはずがないというのが健全な精神の持ち主の考えだと思います。

(立花隆『二十歳の君へ』)

確かに法則性についての合意がないために、世代を超えて、私たちは同じような失敗、同じような後悔、同じような反省を繰り返しているのかもしれません。あるいは、そういう失敗の繰り返しこそが、歴史の法則なのかもしれません。

失敗といってもさまざまです。個人の失敗にとどまらず、社会全体の失敗は、そのなかで暮らす私たちの生き方を左右するでしょう。さらに、何が失敗であるか、何を本当に後悔するかは、それを経験した本人にしかわからないこともあるでしょう。いずれにしろ、時限を過ぎた失敗は成功の糧にはならず、取り返しのつかない後悔の種になりえます。

ドラマや映画のネタになるような失敗であれば物語として語り継がれ、多くの人がそれから学ぶことができますが、大げさに語られない失敗に触れる機会はなかなか少ないのが現状です。そもそも、失敗や後悔について語ることには恥ずかしさが伴い、人々は語りたがらないということもあるのでしょう。しかしながら、語られることのない失敗や後悔こそ、自分を語るに足らない存在と考えている人々にとっては知ったり、反省する価値があると言えないでしょうか。

このような背景を踏まえ、この世のさまざまな失敗や後悔、反省の経験から、読者がさまざまなことを考えるきっかけを提供するために、このサイトを立ち上げました。

運営方針

現時点では「市井の哲学プロジェクト」という傘のもと、個人でサイトを管理しています。将来的には、さまざまな書き手の投稿なども含め、読者との建設的な会話も可能な、オーガニックに持続するオンラインコミュニティーに育てたいと考えています。

サーバー維持費などを含め、サイトの持続的な提供を可能にする収益化を目指しています。そのため次のプログラムを利用しています。

  • 当サイトは、Amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイトプログラムである、Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。

免責事項

「失敗、後悔、反省」( https://our-reflections.net )(以下、「当サイト」とします。)における免責事項は、下記の通りです。

  1. コメントについて

    次の各号に掲げる内容を含むコメントは、当サイト管理人の裁量によって承認せず、削除する事があります。

    • 特定の自然人または法人を誹謗し、中傷するもの
    • 極度にわいせつな内容を含むもの
    • 禁制品の取引に関するものや、他者を害する行為の依頼など、法律によって禁止されている物品、行為の依頼や斡旋などに関するものその他、公序良俗に反し、または管理人によって承認すべきでないと認められるもの
  2. 当サイトの情報の正確性について

    当サイトのコンテンツや情報において、可能な限り正確な情報を掲載するよう努めています。しかし、誤情報が入り込んだり、情報が古くなったりすることもあります。必ずしも正確性を保証するものではありません。また合法性や安全性なども保証しません。

  3. 損害等の責任について

    当サイトに掲載された内容によって生じた損害等の一切の責任を負いかねますので、ご了承ください。

    また当サイトからリンクやバナーなどによって他のサイトに移動された場合、移動先サイトで提供される情報、サービス等について一切の責任も負いません。

    当サイトの保守、火災、停電、その他の自然災害、ウィルスや第三者の妨害等行為による不可抗力によって、当サイトによるサービスが停止したことに起因して利用者に生じた損害についても、何ら責任を負うものではありません。

    当サイトを利用する場合は、自己責任で行う必要があります。

  4. 当サイトで掲載している画像の著作権や肖像権等について

    当サイトで掲載している画像の著作権や肖像権等は、各権利所有者に帰属します。万が一問題がある場合は、お問い合わせよりご連絡いただけますよう宜しくお願い致します。

  5. 無断転載の禁止について

    当サイトに存在する、文章や画像、動画等の著作物の情報を無断転載することを禁止します。引用の範囲を超えるものについては、法的処置を行います。転載する際には、お問い合わせよりご連絡いただけますよう宜しくお願い致します。

令和6年4月1日 策定
令和6年4月7日 改訂